麻酔科

麻酔科

 オホーツク圏唯一の心臓血管外科がある当院は、年間100例の心臓・胸部大血管手術が行われており、患者様の手術治療が成功するように、心臓血管外科、循環器内科、麻酔科、臨床工学技士、看護師、臨床検査技師、放射線技師が協力してチーム医療を実践しています。

 近年、心臓手術で手術中に多くの同種血輸血を受けた患者様の予後が不良になるとの報告があり、当院では心臓・大血管手術における同種血輸血回避(無輸血手術)または輸血削減の実施を目標に取り組んでいます。

 具体的な手法として、手術前カンファレンスで入院時の血液データ、内服薬、予定術式から無輸血手術の可否を判断して、患者様自身の血液である自己血輸血を積極的に実施し、また手術中丁寧な止血を行い、可能な限り同種血輸血回避(無輸血手術)を目指しています。

 2017年度は、①人工心肺を使用した心臓手術(大部分が心臓弁膜症手術)40例、②人工心肺を使用しない冠動脈バイパス術25例、③人工心肺を使用した胸部大血管手術34例、④胸部大動脈ステントグラフト内挿術5例の合計104例の心臓・胸部大血管手術が実施されました。

 ステントグラフト内挿術と緊急手術を除いた待機的心臓・胸部大血管手術は75例あり、そのうち55例(73%)で周術期の無輸血手術が可能でした。

 無輸血手術症例では、ほとんどの患者様が退院までの術後経過が順調で、高齢患者様でも元気に退院された方が多くいました。また、患者様に同種血輸血をしなかったことを伝えるとほとんどの方が喜んでいました。

 また、止むを得なく同種血輸血をした場合でも、輸血副作用を認めずに済み、適切な輸血療法を実践している病院として、日本輸血細胞治療学会から、輸血機能評価認定病院(I&A制度)として、オホーツク圏の病院で初めて認定されました。

 患者様に安全で良質な医療を提供できるように、今後も可能な限り無輸血手術を実践したいと考えています。

麻酔科部長兼医療安全推進室長 新井田 周宏
平成4年旭川医科大学卒業
日本麻酔科学会 麻酔科指導医
日本心臓血管麻酔学会 心臓血管麻酔専門医

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